代襲相続

代襲相続とは

代襲相続とは、ある人(被相続人)が死亡したときに、本来その被相続人の相続人であった者が、被相続人の死亡前(相続開始前)に「死亡」「相続欠格」「廃除」によって相続権を失ったときに、本来その相続人であった者の子等が代わって相続するという制度です。

相続権を失った者(本来相続人であった者)を「被代襲者」、代わりに相続する子等を「代襲者」といいます。

この代襲相続制度は、世代順に死亡して相続が開始していれば、得ることができたであろう財産が、たまたま(本来の相続人が)相続権を失ったために、(その子等が)財産を得ることができないのは公平とはいえないため、代襲者を保護するための制度です。

代襲相続の要件

被代襲者の要件

代襲相続が生じる場合としては、相続開始以前の「死亡」、「相続欠格」、「廃除」の三つの場合に限定されます。これと異なり、相続人が相続放棄した場合は代襲相続は生じません。

相続欠格と廃除は相続開始後に発生することもありますが、その効果は相続開始時に遡るので、このときは相続開始時に遡って代襲相続が生じます。さらに被相続人が遺言で排除を取り消した場合は、取消しの効果が相続開始時に遡るので、代襲相続が生じなかったものとなります。

代襲者の要件

代襲者となりうる要件としては、下記(1)~(4)すべての要件を満たす必要があります。

(1)代襲者が被代襲者の子であること
(2)代襲者が被相続人の直系卑属であること
(3)代襲者が被相続人に対して相続権を失っていないこと(被相続人から廃除されておらず、又は被相続人との関係で相続欠格でないこと)
(4)代襲者が被相続人の相続開始以前に存在すること

よって、例えば養子縁組前に生まれた養子の子と養親とは直系卑属の関係ではない(上記(2)の要件を満たさない)ので、代襲者とはなりえません。

再代襲相続

代襲者に代襲原因が生じると、さらに代襲相続が生じます。たとえば被相続人Aの子Bを代襲した子C(被相続人からみて孫)について代襲原因が生じた場合、Cの子D(被相続人からみて曾孫)がCを代襲してAを相続することとなります。またDに代襲原因が生じると、Dの子EがDを代襲してAを相続するというように、繰り返し代襲相続が行われることとなります。

ただし、兄弟姉妹が相続人となる場合に、兄弟姉妹に代襲原因が生じた場合の代襲相続は1代(1回)のみ認められ、その兄弟姉妹の子までに限定されています。